■クルーズについて ■クルーズ客船について

クルーズ客船について〈1〉

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■クルーズ客船の大型化〈大型化客船のメリットとデメリット〉

近年、クルーズ客船の大型化は著しく、15万トン級の客船が数多く運航されています。大型客船の場合波による揺れが少なく、快適な船旅が可能となります。また施設も大型で豪華なものを搭載でき、客船によっては、サーフィンができる施設があるなど、まさしく夢のクルージングを提供することができることになります。

一方デメリットは、使用できない港湾施設が出てくること。小さな港では船の喫水が浅くなり、直接接岸することができなくなります。ただしこのような場合、テンダーボートと呼ばれる本船備え付けのボートを使用したり、沖合に桟橋を浮かせ、通船と呼ばれる小型船で客を上陸させることになりますが、これも天候に影響され、上陸できないということが起きてきます。パナマ運河の通行に至っては、10万トン以上の大型客船は通行できません。また、大型客船の乗客数は時に数千人になり、乗船下船の際時間がかかることがあります。
2009年には22万トン級のクルーズ客船も登場します。飛鳥IIが5万トンクラスの船であるから、その大きさは想像を絶するものです。

結局は利用者の好みの問題ではありますが、大型客船を敬遠し、5〜6万トンクラスの客船を好む人たちがいるのも事実です。

 

■クルーズ船のデザイン

現在のクルーズ客船は、目的地へ早く移動するためではなく目的地まで行く過程を楽しむのが目的となっています。クルーズ客船は、もはやスピードを出す必要はなくなり、それよりも居住性が重視されるようになったわけです。また、大きな船体では波浪による揺れの影響が小さくなり快適な旅が提供できて、共同で使う施設も大規模で豪華なものが搭載でききます。さらに乗客数を増やせば利益の向上も見込めるため、大型化すると同時に船体ぎりぎりまで上部構造物が乗っている特徴的なフォルムが出来上がってきました。

世界の約9割の客船が、価格がリーズナブルなスタンダードといわれます。ですからこのような船ばかりが目立って、船ごとの個性が失われつつあります。クルーズ客船を並べて名前を言い当てようとしても今や難しいことでしょう。一目見て、「あっQE2」というような客船も欲しいところです。QE2は古くて居住性も決していい客船とはいえませんが、ここまで世界のファンから愛され続けたのは、あの独特な美しいデザイン性だったからでしょう。

 

■日本客船と外国客船の違い

日本の客船と外国客船を比べた場合、外国客船がより高級という印象があります。それは外国船に超有名な、例えばクイーンエリザベス2号といった客船があったり、エーゲ海というようにあこがれのクルーズエリアがあったりするからであり、日本客船が劣っているという訳ではないと思われます。ベルリッツ・クルーズカイド (Berlitz Cruise Guide) というクルーズ客船を格付けする本がありますが、それによると同クラスの中で、日本船は高い評価を得ています。クルーズ客船の評価には、船体自体の作りの問題とサービスの内容が重要な要素になっているからです。

日本船の場合カテーゴリーのランク付けはありませんが、外国のクルーズ船と比較した場合、プレミアム〜ラグジュアリー船といえます。ですから大型の娯楽施設はないものの、洗練された雰囲気でクルーズが楽しめるというポリシーが基本なのです。

一般的に、日本客船は日本人仕様に作られたり改造されたりしています。例えば、大浴場があったり、和室があったり、日本人客が一斉に食事をとるといった特性から、食事スペースを大きくしてあるなど、外国船とは少し異なった作りになっています。しかしこれも日本船ならではのサービスの一環であり、日本人にとって過ごしやすい環境を提供しているということなのでしょう。このことに異論もありますが、このような日本客船のサービスが多くの日本人客に好まれ、リピーターとなっています。

ただし日本客船の場合、現在就航しているのは4隻。カリブ海やエーゲ海のようにクルーズ先進国で、新しい客船が次々と建造され魅力的なクルーズ客船を提供している地域とは違い、選択肢が狭いという事実は否めません。新しいクルーズ客船。それだけでクルーズファンを引きつける魅力があるはずです。日本にももう一隻!新造船のクルーズ客船が欲しいと思いませんか?。

外国のクルーズ客船を利用する場合フライ&クルーズということになります。一方日本船の場合、荷物を送ってしまえば近くの港から手ぶらで乗船ということもできます。ちょっとした旅程の違いかもしれませんが、このような点も、日本客船と海外客船には違いが生じます。